CB債には気をつけろ!!
やっと、本コラムの本題にたどり着きました。
先ほど、CB債の説明をしましたが、どうも話が旨過ぎです。だれか、損をする人はいないのでしょうか?
企業を取り巻くステークホルダー(関係者)の中で、唯一「損」をするのは、『既存株主』です。もっと正確にいうと、既存株主の中で、短期的に値上がり益を目論んでいるトレーダーの人々です。
先ほども書きましたが、CB債自体は、発行元にとっても利子負担の少ない良質な借金ですから、他の手段で資金を調達するよりも企業経営上良い方法です。購入側にも、満期には元本を保証されつつ、ものすごい利益を得られるかもしれない宝くじつきの債券ですから、メリットが大きいです。
しかし、このCB債。株価が転換価格を上回った場合、発行元は、債権者の要求にもとづき、新株として新たに株を発行し、債権者に対して引き渡すことになります。つまり、株の絶対量が増えることなります。
株の絶対量が増えるということは、すなわち、1株あたり価値が希釈化されることを意味しますので、短期的には、株価下落の要因となります。
また、CB債を購入し、転換価格で株を取得した新規株主は、転換価格よりも高い値段でその株を売却することで利益を出そうとしまsので、転換価格を境に売り圧力が増大し、CB債の償還期間が終わるまでは、株価が頭打ちになる可能性が高くなります。
株価の上昇を期待して購入した比較的短期の投資家(トレーダー)とっては、CB債の発行は、株価の暴落・停滞の可能性を高めるため、あまり好感できるものではありません。
配当狙いのお金持ち投資家や、比較的長期で売却益を望む投資家にとっては、へたに利子の高いファイナンスを行って、企業経営を悪化させるよりも、CB債のような優良なファイナンスで業績を伸ばしてもらった方が、良いという見方もあります。
しかし、やはり我々のような零細投資家にとって、ホールド中の企業のCB債発行は、マイナス要素のほうが大きく、気をつけなければなりません。
CB債を発行しやすい業界は?
CB債を発行する企業としては、新興系の企業、不動産関連の企業などが多いようです。
新興系の企業にとって、著しい成長は、常に資金の枯渇を伴いますので、なんとしても資金調達が必要になります。成長力のある企業であれば、CB債を発行しても買い手がつきますので、他のファイナンスよりもCB債を優先する傾向が強いです。
不動産関連事業も、建物の投資には常に大きなお金が必要ですので、成長力のある不動産関連企業は成長の過程で定期的に、CB債を発行する場合が多いようです。
CB債発行リスクの防衛策は?
CB債を発行する企業は、得てして成長著しい企業ですので、短期の値上がりを目論むトレーダーは手を出しやすいです。そして、突然発表されるCB債発行に慌てふためいて、泣く泣く損ギリをします。下手したら、追証ものです。(って、すべて自分の実体験ですが、、、)CB債発行による資金調達の規模にもよりますが、一日二日で、30%以上株価が暴落した経験もあります。
はっきりいって有効な防衛策はあまりないのですが、あえていうとすると、
○そもそもそういった可能性のある大量の現ナマを必要とする企業は投資対象としない。
○ある程度大規模な資金調達後であれば、その直後にCB債発行のリスクは少ない。
○それでは、ホールド銘柄がCB債発行を発表したら、あわてずに、売り時を見計らう。
○CB発行で得た資金の使い道が、その企業の一層の成長に資すると判断できたら、長期スパンへと主旨替えする。
といった、方法をとるしかないと思います。
終わり
CB債の仕組み、影響については以上にします。CBの発表は、株式投資をやっていく中で、必ずや出会う修羅場ですので、いざという時の心構えをしておいてくださいね。備えあれば憂い無しですから。