信用取引のデメリット
(デメリットの大きい思う順に)
①金利手数料が発生する。(年利2%前後)
メリットのところで触れましたが、信用取引には、金利が発生します。証券会社からお金や株券を借りて取引するわけですから当然です。
この手数料は、証券会社によっても異なりますし、取引内容によっても異なります。
私が利用しているe-tradeは現在(2004年8月)においては、業界ではもっとも低水準らしく制度信用の買建時で1.9%です。
(そのほか、信用売り時は、1.15%、無期限一般信用時で3.1%)です。
高いところだと、制度信用の買建時で3%程度のところもあるそうなので、短期トレード中心で取引する場合は証券会社選びを注意してください。
②各種権利物を取得する権利がない。
優待券、株式分割やストックオプションなど、一定の時期になると株主が貰える権利というのがありますが、
これらは現物株を保有している株主に対して与えられます。証券会社から借りているお金で購入しているわけですから、
それら権利物の権利は証券会社に帰属します。ですので、信用取引は完全にキャピタルゲインを狙った売買しかできないといえます。
大概の人は、キャピタルゲイン狙いで株取引をしていると思いますので、問題ないと思いますが、キャピタルゲインを狙うためにも
株式分割の権利を取りたい際などは、やはり現物で保有する必要があります。
③投資金額以上の損をする可能性がある。
一般的に信用取引を拒むもっとも大きな理由がこれだと思います。100万円の原資で300万円まで取引ができますので、
300万円で購入した株を発行している企業が倒産した場合、株券の価値は0になり、損失は-300万円となります。
これでは原資の100万円では足らないので、200万円の借金を背負うことになります。まぁ200万くらいなら何とかなる気がしますが、これが1000万、5000万と原資が増えて言った場合、同じく莫大なリスクを背負うことになります。たとえば100万円ではじめた株取引が順調に5000万まで伸びた時、調子に乗ってレバレッジを効かせ続けていると、とんでもないことになるかもしれません。
④配当・株式分割等に注意が必要
配当権利落ち日をまたいで信用売りを行っていた場合、1株当りの配当金×信用売建株数分の配当金を後日支払う必要がでてきます。(信用買いの場合逆に保有株数分の配当金を後日受け取ることができます。)
また、信用で買った銘柄が株式分割をした場合、分割後の子株の権利は証券会社にあります。証券会社はその子株を競売にかけて売却します。
分割時の価格と競売で売却した際の価格に差分があった場合、その差分は分割時に信用買いで保有していたホルダーがその差分の権利を有します。たとえば、1対10の株式分割をし、分割時の株価が100万円の場合、単純計算で言えば、分割後の株価は10万円になります。分割時に信用買建でその株を保有していた場合、親株である1株はそのまま保有できますが、残りの9株は証券会社の株となります。ただし、100万円を借りて買った株がいきなり10万円の評価となるわけではなく、そもそもの借りた額は10万円に修正されます。これはこれでよいのですが、残りの9株は分割後すぐに競売にだされ、値が付きます。そしてその値が問題です。これが10万よりも高ければ問題ないですが、10万円より安くなることが多く、9万円や8万円といった値になってしまいます。(この競売は特定の人しか参加できませんので、うがった見方をすれば、わざと価格を下げて、個人投資家に損をださせ、自分たちは安い値段で子株を保有することができることになります。)仮に競売時の価格が9万円となった場合、10万円との差分は1万円で、分割時の信用ホルダーは残りに9株についても責任を持たねばならないので、9株×1万円の9万円は自分で支払わなければなりません。この9万円分は、親株の買建額に上乗せされて、先ほどの100万円の1/10である10万円の買建金額+子株の損失分9万円を合わせた19万円が親株の買建金額とされてしまいます。分割直後に10万円の株価を19万円で買ったことになるのです。もちろん過去には逆のパターン(競売時の価格が単純分割価格より高かったケース)もあったそうですが、やはり信用で買った株をそのまま分割時までホールドしておくことはオススメしません。
まとめ
さて、信用取引におけるメリットとデメリットを説明しました。信用取引をやるか、やらないかは、これらメリット・デメリットの差し引きと、あとは本人の投資目的・精神的資質などによって決めればよいと思います。私の場合は、どうせ儲けるために株をやるのであれば、ちまちま稼いでいては年をとって死んでしまうし、やはりレバレッジ云々よりも、信用売りができるかどうかは、投資機会を単純に倍にできる点が非常に魅力的だったので、株取引になれるまで1年は信用をしないという自分で決めた原則を、数ヶ月も経たないうちに破って信用取引に手をだすことにしました。後数十年しか生きられない中、自分で作った根拠ない原則で1年も不利な状況で戦うのが、とてももったいないと考えたからです。この結果は、終わって見なければわかりませんが、今のところは良い結果となっています。