日本円資産しか持たないリスク
1万円の価値は、1万円でしかありません。我々日本人の普段の生活では、あまり意識する必要がないですよね。これはとても幸せなことであると同時に、ある意味とても恐ろしいことでもあるのです。過去に物凄いインフレを味わった諸外国の人々は、お金の価値は、あるほんの一瞬を境に激変していくことを知っています。
ブラジルや、ドイツ、ロシアなど、ハイパーインフレが起こった場所では、1時間しないうちにレストランのメニューの値段が倍以上になったといいます。それはすなわち、たった数時間のうちにお金の価値が数分の1以下になったということです。我々がせっせと「日本円」で貯めている貯蓄もたった数時間で何分の1の価値になってしまう危険が、常にあるのです。
それでもまだ、いまいち、ピンとこない人もいるでしょう。こう考えてみてください、いまから日本銀行がせっせと1万円札を現在の市場に出回っている枚数と同じ枚数を1日で印刷するとします。そして、それを世の中の人に平等でくばるのです。手元にお金は増えたけど、隣のAさんもBさんも同じくらい増えたので、決して自分だけ裕福になったわけではないのです。みんなが同じ程度「現金」が増えますが、市場にある、お金を媒体として取引されるモノ・サービスの価値自体は変わらないため、一万円札1枚あたり「価値」は減ってしまうからですね。
このインフレって奴は、「お金」の価値を減らす効果があるので、借金をしていた人には特なんです。だって、契約上、1000万円を借りただけであって、1000万円分の価値を借りたわけではないですからね。1000万円の価値がいまは、安マンションくらいあったとしても、ハイパーインフレが来た時、もしかしたらコーヒー一杯分の価値になってるかもしれません。
さて、この借金してる人のなかで、断トツの借金王がいます。それは日本国そのものです。日本政府および各地方自治体の借金総額はざっくり1000兆円ともいわれます。はっきりいって、想像もつかない数字ですが、日本国の国家予算が合計60兆から70兆、日本国の国内総生産が500兆くらい(?)です。日本国民や企業から徴収する税金は、日本国の国家予算となってるわけで、それが60兆から70兆ということは、その10倍以上の借金をしてるってわけで、ということは、年収500万の人が5000万くらいの借金をしてるってことですね。給料の割りに、かなり高いマンションを買ってしまった感じですね。
この巨大な借金を返済する手段は、税収入を上げるか、インフレするか、支出を減らして現状の税収入からちょっとづつ返していくしかないですよね。日本国民はダイナミックな動きにはついていけそうもない人種ですので、極力ソフトランディングさせようと、政治家さんたちは動いているようです。じわりじわりと上がっていく消費税。一応、表向き上の国家予算の削減。
しかし、これだけで本当にこの莫大な借金が返せるとは到底思えません。だって、人間の生活であれな、一生に一度の大きな買い物である住宅購入に借金をすることがあるかもしれないけれど、それでもそれ以後はちょっとづつ、ちょっとづつ返済していきます。しかし、日本国の場合、少し税収をあげれるかもしれない、少し歳出を減らせるかもしれないけれど、それでも尚、いまだに国債を刷り続け、借金の元本を増やしている状態です。これは、マンションを買って借金をした、というより、サラ金で金を借りて、その利子払いをするために、また別のサラ金に手をだしてるようなものです。
いままでは、散々銀行相手に国債を買わせまくっていた日本国財務省ですが、それも引き受けてがなくなってきたので、日本最後の大蔵省である日本国民の貯金に手を出しはじめました。まさに、サラ金地獄状態ですね。個人向け国債だとか、郵貯マネーだとか、いろいろなんだかんだいって虎視眈々と働きアリのように働いてきた日本国民のお金を狙っているわけです。
日本に巣食う悪官、政治家たちは私腹を肥やすことに専念し、最後のサラ金のお金を吸い尽くしたら、淡々と次の手段に移ります。それが、ハイパーインフレですね。
ハイパーインフレって、経済的に窮地になった国とか、戦争で負けた時じゃないの?とか思っている人もたくさんでしょう。どうせ、対岸の火事じゃないか、と。しかし、数年後、もしくは数十年度、この日本でも確実にやってくるのではないかとおもいます。教育の問題と、同様、現在やってることの成果、影響は、数十年後に顕著に現れてくるはずです。この日本の閉塞感、そして官民のTOP達の意識レベルの低さ、モラルの低さ、この辺の影響は確実に我々若い世代が将来背負うハメになるでしょう。
その被害を最低減に抑えるためにも、日本円だけでの資産形勢は避けましょう。インフレ時には、日本円の価値が見る見る下がっていきますので、アナタがせっかくため込んで貯金は、額面は変わらずとも、その価値がどんどん下がっていってしまいますから。もしくは、資産と負債とのバランスを保ちインフレリスクのヘッジをするのも良いかもしれません。とにかく、ハイパーインフレが起きた際、一番損害をこうむるのは、「借金も無く、日本円だけで貯金している人」だからです。将来何があるかわからないから、借金しない人、いますよね。自分もその人です。しかし、将来何があるか分からないから、借金すること、も時にはあるのです。